The Untold Truth About Matcha — The Truth Behind the Color

抹茶の恐ろしい真実 色に惑わされないための物語

最初にお伝えしたいのは、とてもシンプルなこと。
「鮮やかな緑はつくれてしまう」という事実です。

私たちが「特級」Ceremonial gradeと呼ぶ抹茶は、一般にこう定義できます。

⚫︎ 一番茶(5月、年で最初に摘まれる柔らかな新芽)
⚫︎ 収穫前に概ね20日以上の覆い(かぶせ/遮光)
⚫︎ 収穫後、石臼で微粉に挽く

一方、海外で「cooking/culinary grade」と呼ばれるものは、概してこうです。

⚫︎ 二番茶・三番茶(2回目以降の収穫)
⚫︎ 覆いが短い/ほとんどしないケースが混在
⚫︎ 機械粉砕(速いが粒子が粗く、口当たりや香味のキレが落ちやすい)

この違いがそのまま味・香り・テクスチャに跳ね返ります。
そして多くの人が「色が鮮やか=上等」「旨味がある=高級品」と信じていますが、その鮮やかさや旨味自体は化学的に作ることができるという点が、今日の話の核です。


◾️信じられない事実


畑で起きていること。「色と旨み」は設計できる

覆い(遮光)を20日以上かけると、光合成の条件が変わり、クロロフィル(緑の色素)とアミノ酸(テアニン)が増えます。結果、色は濃く、味はまろやかになる。ここまでは自然の理(ことわり)です。

そこに化学肥料の設計が加わると、色と味はさらに増幅されます。


⚫︎ 窒素肥料:テアニンを増やし、旨みを強調
⚫︎ 硫酸カリウム:葉のハリと艶、緑の発色、甘みの後押し
⚫︎ リン酸アンモニウム:根を旺盛にしてテアニンに寄与(※有機では使用不可)

つまり、鮮やかな緑や強い旨みは化学的に作れる。色だけを見て「いい抹茶だ」と判断するのは危ういというわけです。
しかし、代償があります。化学肥料を多用すると葉は柔らかく脆くなり、害虫被害が増加。すると農薬の出番が増えます。しかも今の農薬は雨でも落ちにくいよう粘着性が高められている。弱った葉を守るために、さらに薬が要ることになります。

これが“悪循環”です。

そして2番茶、3番茶として「cooking/culinary grade」を作る為にさらに化学肥料と農薬が一年中使われる。


◾️なぜ「有機」が最優先なのか。抹茶は丸ごと食べる飲み物

お茶は収穫後洗浄しないで加工される食品だからです。
煎茶は「お湯に溶け出した成分」を飲みますが、抹茶は粉末そのものを体に入れます。

だから、原葉に残ったものはそのまま口に入る設計。

どれほど「ceremonial」とラベルに書かれていても、長年、大量の化学肥料と農薬で土壌がカチカチになりお茶の木は疲弊した一番茶は、フェニマックスは一流とは認めません。

有機でなければ安心にはつながらない。これが、PHENIMAXが動かない軸です。


◾️「グレード」のほんとう。呼び名より、作り方を見てください

フェニマックスの抹茶は一番茶のみ使用
有機の茶葉です。

フェニマックスの畑では2番茶は収穫しません。
一番茶が採れた後は、ひたすら翌年の茶葉の為に、木を健康に育てる事に集中します。



夏の間、ひたすら雑草抜き。
自然の土づくりに専念します。
時には土も直接食べて確認します。



だからフェニマックスの畑の土壌はフワフワ。

ここで改めて整理します。日本国内に公的な「ceremonial/cooking」規格はありません。ですが、実務上は次のような区分が流通で用いられています。

⚫︎ いわゆる Ceremonial
一番茶/20日以上の覆い/若芽主体/石臼微粉/お点前で使用される

⚫︎ いわゆる Cooking
二・三番茶/覆いが短い・なしの原葉が混在/機械粉砕/加工・製菓向き

そして色味は、覆い×施肥で強く左右されます。
「色が良い=畑が良い」ではありません。
見るべきは、「収穫(何番茶)・被覆日数・挽き方・栽培方法(有機)」という一次情報です。


◾️茶道の世界のショッキングな真実

「価値」を決めてきたのは、誰だったのか

物語を少し過去に戻しましょう。

戦国から桃山へ。織田信長、豊臣秀吉、千利休の時代。茶の湯は権威の言語でした。価値の担い手は、飲めば消える抹茶ではなく、茶器と作法。名物茶器は領地に匹敵する価値を帯び、「誰が選び、誰が使ったか」が価値を決めた。



そして今も時々、こんな光景が起きます。家元が「これは素晴らしい」と言えば、たとえ有機ではない粗悪な抹茶でも、たちまち「素晴らしい」ことになる。

皮肉なようですが、利休が「最高の茶器」と見立てれば最高になり、信長が一度使えば名物になるという、あの時代から続く「言葉が価値を鋳造する」伝統の延長線上にあります。

だからこそ、私たちは「誰が言ったか”ではなく、どう作ったか」で価値を語りたい。
一番茶・十分な被覆・石臼微粉・そして有機さらにどこで作られたか?
これが、PHENIMAXの答えです。


◾️PHENIMAXの約束。色より、真実を

⚫︎ 収穫:一番茶(5月)。翌年のために木を休ませ、健やかに育てる。

⚫︎ 被覆:概ね20日以上。旨みと香味を自然に引き出す。

⚫︎ 挽き:石臼で丁寧に微粉。熱を抑え、香りと口当たりを守る。

⚫︎ 栽培:有機・無農薬。人が食べられる素材だけを肥料に、土と微生物の循環で育てる。

⚫︎ 畑:人里離れた車も通れない山奥にフェニマックスの畑は有ります。

⚫︎ パッケージと管理:抹茶はすぐに劣化します。いくら高級な抹茶を買っても酸素に擦れれば香りは落ちる。高い温度の部屋もNG。一方冷蔵庫も2重のパッキングしなければそばの食材の臭いが移る。

フェニマックスの抹茶は1回分ごとパッキングされ、さらに出荷直線までお茶専用の冷蔵庫で保管熟成されています。

いつでも最高の抹茶を楽しんでもらいたいから。

私たちが扱うのは、名ばかりの「grade」ではなく、畑からあなたの茶碗に入るまでの全工程です。
鮮やかな緑に惑わされないでください。色はつくれます。
けれど、畑の健やかさは偽れない。そして抹茶は丸ごとあなたの体に入ります。

本物の抹茶とは、色ではなく、工程である。
PHENIMAXは、その工程のすべてに責任を持ちます。

そして最後に、良い抹茶かどうかは、人が勧めているから飲むのではなく、自分で納得し、調査し、選ぶべきです。なぜなら、抹茶は葉を丸ごと摂取する飲み物だからです。
最後に、残念な事に日本は中国、韓国と並ぶ農薬大量使用国。(1ヘクタール当たりの使用量ワースト3)

フェニマックスの畑が山奥に逃げて来た理由の一つです。

 

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