このたびは、伝統ある南部鉄器の本場・盛岡製の鉄瓶をお選びいただき誠にありがとうございます。南部鉄器は、日本を代表する伝統的工芸品として指定されており、優れた職人技と豊かな文化的背景を象徴する逸品です。熟練の職人がひとつひとつ丹念に手作りすることで、比類なき品質、洗練された佇まい、そして唯一無二の風合いが生まれます。
その卓越した魅力により、南部鉄器は日本全国で高く評価され、名高い伝統工芸品として今なお揺るぎないものとなっています。
南部鉄瓶は時代を超えて愛される美しさに加え、実用的な面でも高く評価されています:
・お茶の味わいを格別にする:鉄瓶で沸かしたお湯は水をまろやかにします。茶葉の旨みを引き立て風味を豊かにします。
・健康効果: 微量の鉄分が自然と溶け出すため、鉄分の摂取をサポートし、健康全般を促進します。
末永くご愛用いただくために、下記の使用上の注意をよくお読みのうえ、大切にお取り扱いください。
南部鉄瓶が伝統の温もりと職人の技、そして格別な味わいを末永く皆様の暮らしにお届けできることを願っております。
ご使用上の注意
必ずお読みください。
南部鉄器・鉄瓶は、一つひとつ丁寧に作られており、「釜焼き」と呼ばれる高温焼成によって表面に酸化被膜(四三酸化鉄)が形成され、内部が錆びにくくなるよう仕上げられています。
外側は、米糊を加えた漆が塗布されており、防錆効果に加えて美しい風合いと耐久性を兼ね備えた外観となっています。品質と風合いを長く保つために、以下の使用上の注意事項を必ずお守りください:
初めてご使用になる前に
・ご使用前に、鉄瓶の内部を水ですすいでください。
・その後、水を入れて2〜3回沸騰させ、その都度お湯を捨ててください。3回目以降は、水が澄んだ状態になり、飲用可能となります。
・ご使用後は、鉄瓶に残ったお湯を別の容器に移し替え、蓋を外した状態で余熱を利用して内部を乾燥させてください。
・水やお茶を長時間入れたままにすると、錆の原因となるため避けてください。
内部のお手入れ
・ご使用から約1週間ほどで、内部に赤い斑点(酸化鉄)が現れることがあります。また、2週間ほど経つと白い湯垢(ミネラル分)が付着する場合がありますが、いずれも鉄瓶特有の自然な現象であり、人体には無害です。
・鉄瓶内部には、錆を防ぐための「乾気止め(かんきどめ)」という特殊な処理が施されており、耐久性を高めています。
・内部をブラシやたわしなどでこすらないでください。防錆加工が傷つき、錆の原因となります。
外側のお手入れ
・鉄瓶の外側は、柔らかい布で優しく拭いてください。美しい風合いを保つことができます。
・ご使用後は、鉄瓶がまだ温かいうちにわずかに湿らせた布で軽く拭くと、自然な艶が出てより美しく保つことができます。
急激な温度変化を避けるために
・加熱された空の鉄瓶に冷水を注いだり、熱い状態のまま水に浸けたりしないでください。ひび割れの原因になります。
・ご使用後は、自然に冷まします。余熱を利用してしっかりと乾燥させてください。
蓋の取り扱いについて
・お湯を沸かす際は、蒸気が抜けるように蓋を少しずらしてお使いください。
お湯を注ぐ際のご注意
・熱湯を注ぐ際には、蓋を布で押さえながらゆっくりと傾けてください。
・ご使用中は、取っ手や蓋が熱くなることがありますので、やけどにご注意ください。
破損を防ぐために
・取っ手や蓋に緩みが生じた場合は、無理に力を加えず、ご使用をお控えください。破損につながる可能性があります。
長期保管について
・長期間ご使用にならない場合は、内部をしっかりと乾燥させてから保管してください。
・湿気がこもらないように、風通しの良い場所に保管してください。コンロ周辺や流し台の下など、油はねや湿気の多い場所での保管は錆の原因となりますのでお避けください。